あれから5年。

 あの同時多発テロから5年。その日の夜のことは鮮明に覚えている。まだ川崎で一人暮らしをしていたので、夜10時過ぎに家に戻ってテレビをつけたら、いきなりビルからもうもうと煙が上がっている映像が。あり得ないことが起きている状況で、驚きと言うよりも「ポカーン」とした空虚な気持ちだった。さらに、ビルの崩壊。もう、何が何だか、よく分からなかった。


 あれからアメリカは「テロとの戦い」と言って、世界各地で戦争を仕掛けてきたけど、世の中は一向に解決の糸口さえ掴めない。むしろ、イスラム原理主義はさらに台頭してきている。憎悪の連鎖が人々の心を過激な方へと陥れているようだ。少なくとも今のブッシュのやり方には賛同できない。テロの脅威が増すだけだ。