選択と集中。

東芝半導体新工場、岩手と三重で一斉着工(日経新聞)

 東芝岩手県北上市三重県四日市市の2カ所にフラッシュメモリー工場を新設する。2008年度から一斉に着工し、提携先の米サンディスクとあわせた2工場の総投資額は最大約1兆8000億円に達する見込み。東芝は赤字の新世代DVD「HD―DVD」事業から事実上撤退する一方、成長事業と位置づける半導体では2工場の一斉建設という異例の大型投資に踏み切り事業の選択と集中を一段と加速する。

 今週開催する取締役会で2工場建設を正式決定する。フラッシュメモリー事業では現在、三重県四日市市に4工場が稼働中。2工場新設により、生産能力を現状の4倍近くに引き上げ、フラッシュメモリーで世界首位の座を目指す。

 2週間ぐらい前に朝日新聞が工場建設をリークした時は、当事者としてもかなり迷惑ものでしたけどね。あまりにもフライングしすぎだろうと。まぁ、今回は日経だし、もうあとは取締役会に議題をかけて正式決定を待つのみというところまで来ているのでしょう。

北九州市への誘致ならず

 北九州市への誘致活動は実りませんでした。

 東芝は、計画中の1兆円規模の巨大半導体工場ついて、北九州市ではなく、三重県岩手県の2か所に建設する方針を固めました。

 東芝はきょうまでに、計画を進める新たな半導体工場を、三重県四日市市岩手県北上市に建設する方針を固めました。

 北九州市は、若松区の学研都市の北側に候補地を用意し、「実現すれば、官営八幡製鉄所以来の大規模な企業進出」として、税金の減免や200億円の補助金など、優遇措置を提示して誘致活動を進めてきましたが、実現はかないませんでした。

 一方、東芝はきょう、北九州市役所を訪れ、北橋市長に対し、半導体工場建設地の決定の経過について説明しました。

 北橋市長は、「大変残念ですが、今後とも新たな企業立地の実現に全力で取り組みたい」とコメントしています。

 こういう報道もありますが、東芝の担当者が既に直接北九州市役所に行って説明し終わってるところが重要。もう最終段階ですね。明日の株式市場終了後にプレスリリース出るかな?

 東芝さんには、ここ北上の地でもうすでに35年も頑張ってもらっています*1。しかも、今回の工場の生産品であるNAND型フラッシュメモリは、もともと岩手東芝で初めて量産化が開始されたものなのです*2。その意味では、「おかえりなさい」っていうことでしょうかね。